杉並区立科学館の情報のまとめ

杉並あたりの人々に半世紀ちかく愛されてきた「科学館」の情報を、今後の存続問題を中心にまとめていきます。ときどき、科学・宇宙・自然の情報もまぜていきます。みなさま、どうぞよろしく☆

1月25日、杉並区立科学館の展示「小柴昌俊博士とニュートリノ天文」が撤去(まとめ)

 杉並区立科学館の展示室「小柴昌俊博士とニュートリノ天文」の撤去作業が、1月25日(月)に実施されました。
《情報提供》「杉並・科学を楽しむ会」FB https://t.co/6ACnnxdS5s
4月以降、再活用するそうですが、3月末の閉館が決定している科学館から、今なぜ撤去する必要があるのでしょうか?

すぎなみの科学ニャン (@suginamikagaku) | Twitter 投稿のまとめ)

↓ こちらの記事もご参照下さい。

suginami-kagakukan.hatenablog.com

杉並区立科学館のニュートリノ展示コーナーが、明日1月23日(土)を最後に撤去されてしまいます

見学したい方はぜひ明日(1月23日)中に訪ねて下さい! 

 1月9日に開催された「ニュートリノ展示見学会」の際には何の告知も掲示されておらず。イベントに立ち会った現・館長さん(普段は市役所本庁勤務とのこと)から、イベント関係者(杉並・科学楽しむ会)に対しても何の説明もさせませんでした。

※その後、撤去を告げる文章が展示室に掲示されたようですが、告知期間としては最長に見積もっても2週間弱に過ぎません。

ニュートリノ展示の撤去については、「杉並・科学を楽しむ会」の情報

https://www.facebook.com/kagakutano/ もご覧ください。※だれでも閲覧できるFBページ。

撤去した展示を巡回展示物に再利用する計画があるそうですが、いつどこで行われるのか現時点で不明ですし、誰でも見学したいときに自由に見学できるものではなくなってしまいます。

3月末までは一般に公開されている施設(科学館)の目玉展示コーナー(しかも、いま最も旬なニュートリノ!に関するもの)を突然に撤去する、というのは一体どういうことなのでしょうか…

1月9日(土)、杉並区立科学館のニュートリノ展示見学会の第2弾!

 今週土曜(1月9日)の午後。杉並区立科学館の展示室「小柴昌俊博士とニュートリノ天文学」&視聴覚室にて、元職員(展示の管理も担当)の解説つき見学会が開催されます。

小柴博士を2002年のノーベル賞に導いたカミオカンデの巨大センサー(実物)もじっくり見られます。昨年12月の第1弾と比べて、展示見学がメインなので、どなたでもより気軽に参加できるイベントになっていますよ。

 『祝ノーベル賞!! ニュートリノってなに? @科学館2016』

 (主催:杉並・科学を楽しむ会/街と子どもプロジェクト)

※ 詳しくは、「杉並・科学を楽しむ会」のFacebookページをご覧ください。(どなたでも閲覧できるページです)https://www.facebook.com/kagakutano/ 

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杉並区立科学館の新年2016年は、1月5日(火)から開館します

 

杉並区議会に提出中、1623人分の署名簿と陳情書「杉並区立科学館に関する陳情」

【緊急掲載】 杉並区の区立施設再編整備計画の第1歩として廃止が議論されている「科学館」ですが、「子どもたちを科学館で学ばせて」と存続を訴えてきた《杉並の理科教育を考える会》では、1623人分の署名簿と陳情書を、杉並区議会に対して提出してある、とのことです。

参考 《杉並の理科教育を考える会》実施の区議選立候補予定者への公開質問「杉並区立科学館に関する公開質問状」回答結果

9月10日に、杉並区議会議長宛に提出され受理された陳情書は、科学館の存続を要望するものでした。しかし、現在も開催中の杉並区議会では、その訴えはまだ議題として取り上げられていません。

区議会では文教委員会が今日 11月30日に開かれ、科学館廃止の正式な議論(?)が行われ、最終的には12月8日の本会議で議決される見通しです。

このままでは、議論されるよりも前に科学館廃止が決定され、陳情と1623人の願いが結果的に無視されることになってしまいます。

 

陳情書の全文(趣旨・理由)を掲載します (「杉並の理科教育を考える会」の方から掲載のご提案をいただきました)

 

平成27年9月10日  杉並区議会議長 殿

杉並区立科学館に関する陳情  杉並の理科教育を考える会

陳情の趣旨  

杉並区立科学館を閉館しないで子どもたちを学ばせて下さい。

理由

 ①科学館を閉館するという方針は、区民に十分な周知が行われたとはとても言えない状況であり、理科授業を受ける子どもたちや保護者の理解も得ていない。

 ほとんどの区民が、区の方針を理解しないうちに施設再編計画が決定され、計画が進められています。区民への周知はあまりにも不十分です。

 とくに施設再編計画決定の過程でH25年度に配布された「広報すぎなみ」の特集号など区民向けの広報では、科学館の廃止については記述されておらず、区民の大半が科学館の廃止方針を知らないまま再編計画が決定されてしまいました。

 さらに、施設再編計画がスタートしたH26年度(昨年度)になっても積極的な情報提供は行われず、小・中学校に通う子どもたちやその保護者にも、科学館廃止の方針とそれに1年先立つ理科授業の打ち切りが知らされなかったことから、今年度になってから、科学館の理科授業が打ち切られたことを、突然に知った子どもたちと保護者がほとんどです。

②科学館に代わって、今年度から済美教育センターによって実施されている出前授業は非常に限られた単元しか取り扱わない、子どもたちの理科学習にとって不十分なものになってしまった。

 昨年度まで、子どもたちが受けてきた科学館の理科授業「理科移動教室」は、小学1年~中学3年の9年間を通じて、(学校ではカバーしきれない)理科の実験・観察を行うことで、理科学習をより深く理解し、実験・観察技能を身につけるようにカリキュラムが組まれていました。それに対して今年度からの出前授業では、天文分野では小学1、2、3、5年と中学をカットして小学4、6年のみの実施であり、理科実験授業でも小学1、2年は完全にカットし他の学年も対応できる単元が大幅に削減されしまいました。

③科学館が45年間にわたり開発してきたカリキュラムやノウハウ、及び様々な理科実験器具・資料は、区民の貴重な財産であり、それらの継承や保存が十分に計画されているとは言いがたい状況である。

 科学館の理科指導員と小・中学校教諭が連携、開発、改良してきた理科授業のカリキュラム、理科教育に関する調査研究成果や様々なノウハウ、及び様々な理科実験器具・資料は、区民の貴重な財産です。また、科学館に各地の理科教育関係者が頻繁に視察が訪れていたことからわかるように、科学館の知的財産は杉並区が全国に誇るべき資産です。

 科学館に比べて理科に関するスペースが小規模で、取り扱う理科の内容も縮小している済美教育センターが、これらの資産を継承することは明らかに不可能です。また構想段階として検討されている新しい科学教育普及の拠点に関しても現時点で具体性は皆無であり、科学館の資産を断絶せずに引き継げるものではありません。

 

以上から、現在進められている科学館の廃止方針及び済美教育センターの出張理科授業では、杉並区の理科教育のレベルの維持は不可能であり、杉並の子どもたちに今まで通りあるいはそれ以上の理科教育を提供できるものではないと結論できます。これは、実際に今年度、済美教育センターが実施している事業内容を見ても明白です。

ゆっくりですが、今後も発信していきます

ご無沙汰しておりました。いろいろ大変だったのですが、帰ってきました。

ツイッターの方も復活しています。これからもよろしくお願いします。

ツイッターはあれこれ、幅広くつぶやいています。

杉並区の子ども達のための「夏休みの科学教室」はどうなってしまうの?

各地の科学館や博物館ではそろそろ、 小学生向けなど様々な夏休み教室の募集が始まる頃です。

杉並区立科学館でも毎年夏休みには、小学校6年生向けや中学生向けの「夏クラブ」=「科学教室・夏休みクラブ」や、親子で参加する理科教室など、様々な教室が開催されてきました。

しかし、今年の夏休みは「科学館」で、そのような教室が開催される見込みはありません。杉並の理科好きの子達には、今年から夏休みの科学教室に参加するチャンスが無くなってしまうのでしょうか?

「科学館ニュース」からまずピックアップしたのは、先日ツイッターにも投稿した、親子で参加する形式の2つの科学教室の様子です。

手作り天体望遠鏡キットを組み立てながら、望遠鏡の仕組みを学んで、夕方からは実際に、月などを観察する教室。そして、仮説を立てながら、顕微鏡の観察実習で科学者のミクロの世界の研究を追体験する教室です。

ツイッターに投稿した記事はこちら
https://twitter.com/suginamikagaku/status/602125085776871424

 

また、中学生向けの「夏クラブ」では、たとえば生物分野で、こんな実習も行われました。(「科学館ニュース」第9号 2013年10月発行より)

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手羽先を解剖して、骨と筋肉の仕組みを学ぶ教室です。参加者の中学生が、真剣に解剖に取り組んでいるのが、印象的です。

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これぞ、学校利用の理科授業向けに、生物の解剖セットがたくさん揃っている杉並区立科学館ならではの教室、といえますし、また、このような実習を効果的に指導できる、専門知識を持った担当者がいる施設だからこそ出来た教室だともいえるでしょう。

杉並区には、希望すればこうした実体験をともなった科学教室に子ども達が参加できる環境「科学館」があったのです。そんな科学館を、なぜ大急ぎで実質的閉館状態に追い込む必要があるのでしょうか?

理科好きの子ども達のチャンスを奪っていいのでしょうか…